連続講座「解体新書」の記録

「並木・解体新書」 第1章 まちの中の自然環境

まちに緑が育ったら〜緑地植裁の計画と現状〜

日時:3月10日(土)13:30〜16:00 場所:並木コミュニティハウス
講師:横浜市都市デザイン室足立原氏 よこはま里山研究所浅羽理事 受講者:11名


並木のまちの緑ってどうやって創られたの?
〜金沢シーサイドタウンの緑化計画〜

講師 足立原氏
〜高度成長期の教訓を生かした緑化への努力〜

1960年代から70年代中頃にかけ、横浜では、毎年8〜10万人に及ぶ人口急増期を迎えました。当然宅地開発も進み、住宅地は既成市街地から郊外部へと拡がり、樹林地や農地は半減するような状況が発生しました。 このような緑が激減した背景を受け、港北ニュータウンや金沢シーサイドタウンなどの70年代中頃からの安定成長期における開発については、緑に重点をおいた整備が行われました。


〜金沢地先埋立地住宅基本計画〜本文はお役所言葉で固いので適当に直しました。

  • 公園緑地計画
      旧海岸線(富岡八幡、長浜検疫所等)の豊かな自然の景観を生かして、その周辺に公園や緑地を配置(長浜公園、八幡公園等)して、住む人の環境を良くするとともに、古くから居住する住民との交流の場をつくる。 さらに住宅地区内でもオープンスペースの確保と緑化を図って、住みやすい環境をつくる。
  • 緩衝緑地
      いわゆる金沢緑地のこと。産業団地と住宅地を遮断し、産業団地からの騒音等の悪影響を防ぐ機能と、旧海岸線の緑と対比した豊かな緑の景観を創る。
  • 富岡八幡公園
      富岡と並木の境目に位置するため、富岡八幡とその山の景観を生かしながら、富岡と並木の住民のコミュニティの場とする。
  • 長浜公園
      公園の北側はスポーツ広場と自由広場を設け、南側は背後の緑と池を中心にした散策や休養を目的とした静かな公園とする。
  • 旧海岸線緑道
      並木3丁目から小柴にかけての緑道で、総合公園から海の公園へ旧海岸線をつなぐ性格を持つ。サイクリング道と遊歩道で構成。
  • 児童公園
      並木の団地の中に子供の遊びを中心に地域住民のコミュニティの場とし、上記の公園、緑道と調和を考えて、遊具施設、植裁を持つ公園としバランス良く配置する。
〜シーサイドタウンの緑の構成〜

緑の構成概念図


緑をつくる問題点と解決策

  • 海に近いため、潮害や干害の問題は無いか→潮害・干害に強い樹木を選定し群植させ害を防ぐ

  • 排水はうまく取れるのか→植物の生育に適した客土を入れ、適度な水勾配を取る→客土で築山をつくることにより、地形に変化も出来る。

  • 平らな埋立地で単調さが心配→樹種の使い分け、植え方により、街区特性を出す。
並木3丁目の住宅・歩行者専用道路周辺の空間構成

上の参考例がこの写真です。
ここは2丁目ですが、左のサザンカが
セミパブリック、右がセミプライベート
を現しています。
並木で使われている主な樹種
  • 歩行者専用道路の列植
      ユリノキ、エンジュ、サクラ、クス等
  • 緑を連続させる群植(特に緑の密度を高める部分)
      エンジュ、アキニレ、エゴノキの雑木類と、シイ、ヤマモモ、クス等の常緑樹
  • 水辺の修景(船溜り、富岡川)
      ポプラ、ヤナギ、サクラなどの水辺植裁
  • 緑の核(ポイントとなる緑)
      クス、ヤマモモ、マテバシイ等の常緑樹
  • 共用庭などの緑
      ニレ、エンジュ、ケヤキや雑木類、ヤマモモ、モチノキ、カナメモチ等の庭園樹、花木や草木類などの四季の花