テーマ:並木コミュニティカレッジ「舞岡公園の見学」
主催:NPO法人らしく並木
講師:小林理事長
   舞岡公園田園小谷戸の里・管理運営委員会
日時:2月20日(土)
場所:小谷戸の里会議室
参加人数:12名
写真は小林理事長です。


講義の内容


舞岡公園は横浜市の公園で戸塚区にあります。この公園の特徴は谷戸に残された自然と動植物の環境を保全するために、多くのボランティアが参画していることです。
家族で1口で現在500の登録があり、年間延べ15、000人が参加しているそうです。1983年に開園するまでの10年間は殆ど荒地でゴミが無数に放置されていました。
そこを整備し、田んぼ36枚、畑、雑木林、古民家の保全、炭焼きなど、昔の田園風景を維持する懐かしい村の原風景です。
指定管理者として 舞岡公園田園小谷戸の里・管理運営委員会が管理していますが、作業はこのような多数のボランティアに支えられています。理事長の説明によれば横浜市の 出すお金に対して5倍以上の費用対効果があるそうで、全国から運営のノウハウを聞きにくるそうですが、このコンセプトで運営することは他では困難ではないかといっています。

指導員の育成

このような多数のボランティアを動かすのには指導員が必要です。そのために「谷戸学校」を開催し、2年間の教育を受けます。
作業を体で覚えることは大変で、1年間で準指導員、2年目で指導員になることができます。座学は少なく田植えや雑木林の間伐、動植物の知識などかなり厳しいカリキュラムになっています。

古民家のボランティア

この古民家は他から移築したもので、一番大切なのは屋根の維持です。ここではカマドで火を燃やして燻蒸しているのでコストがかからない。
よそでは薬剤をつかって虫等を排除している例が多いようです。このボランティアも週5,6回カマドを使っていますが、この人達と来訪者は楽しみながら会話しています。
火事についても十分注意し、後始末をしっかりする意識を持って作業をしています。

他のボランティア

指導員ではなく、1技1芸の人たちもいる。この人たちは竹トンボや竹ボックリをつくり、子供たちの人気を得ています。
また、ボランティアの数が多いので、彼らを整備するボランティアもいます。また、炭焼きを行う人もいます。

1年の活動


【田んぼ】
田んぼの作業は脱穀まで全て機械を使いません。稲は全てもち米ですが、一年で1トンの収穫があります。これをボランティアに配分するわけではなく、各種イベントの時に オモチにしたりして、みんなで食べます。主なのは収穫祭ですが、その他月見、花見、子供体験などカマドで炊きます。それでも余るので、畑や雑木林の人も基本的に1人年2回勝手に食べることにしています。
年に100回ぐらい炊いているので、年のうち1/3はカマドを利用していることになります。
田んぼで人気があるのは「かかし祭り」です。土に還元できる素材しか利用できないという厳しいルールですが、みんな工夫して面白いものをつくります。昨年は50体でした。
これを来場者が投票し、一番優秀な作品を選びます。商品はもちろんお米です。
【畑】
キュウリ、ナス、トマトはつくりません。原則としてたくさん収穫ででき、連作障害が起きない、無農薬で栽培できるものを作っています。
ただし、ミニトマトは沢山収穫できるので例外としています。

【雑木林】
これは共同作業だけにスケジュールどおりいかないケースが多いようです。木を切りたい人が多いのはどこの山でも一緒です。
問題は下草刈りです。機械で行うと全て切ってしまうので、原則は手作業で行います。しかし、植物の知識がないと希少種も刈ってしまうので、この知識は重要です。
植物はデリケートで日照条件が合わないと育ちません。自分の環境にあったところだけ成長します。植物の保全と雑草の排除は非常に多様性があるので、知恵を出して育成する必要があります。
【生物】
ここは野鳥の宝庫で全国からバードウオッチャーが来ます。
また、ホタルも6種類いますが、やはりゲンジボタル(6月)ヘイケボタル(7月)です。裏の高速道路が出来るとき、そこに生息していたゲンジボタルを小谷戸の里に移動しました。

今、一番困っているのは台湾リスです。彼らが皮を食べた木は枯れてしまいます。この排除ぐらい横浜市でやってもらいたい。
【その他の風景】
左は炭焼き小屋で、右は田んぼ用の足袋を洗って干す場所です。
堆肥をつくる場所です。数年すると写真のように土に帰って行きます。
左は水車で米を粉にしているそうですが、さすがに水量がなく、電気で回しているそうです。右はわざと残してある葦原です。舞岡公園の原風景かもしれません。
野鳥観察者もかなり見受けられました。肉眼であまりはっきりしませんが、アオゲラのようです。右は鳥のために残してある湿地です。カメラマンが多いせいか3列にならべ、という指示がでていました。

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